セルフライナーノーツ Vol.4

個人制作編 (1)

というわけで(?)、ゲームサークルに所属していたものと並行して個人制作していた楽曲についても書く。お題に沿って書いていたゲームサークル曲と異なり、こちらは完全にただやりたかっただけの趣味の領域である。 時系列でいうと大体高校生の頃の作品になり、振り返るとこの頃は若いのを良いことに色々痛々しいムーブも多かったし、それが制作物にも如実に現れているものの、良くも悪くも自由にやってるなぁという印象はある。

15. Myrcvyzr (2004)

Czk · Myrcvyzr

何語だったか忘れたが、日本語訳は「黒い森」みたいな単語だった記憶がある。と思って色々ぐぐったら古ノルド語だったらしい。Myrkviðrをどう解釈したのかは定かではないがこの綴りに落ち着いたようだった。私自身も完全に忘れていたのに初っ端から痛々しいネーミングセンスを発揮している。古ノルド語ってなんだ。Skyrimか?

QY70で打ち込みをした後に実機で再生させたものをオーディオインターフェースで録るというアナログなことをしていたので音のクオリティに関しては目も当てられないが、多分一番最初に曲としての体裁がまともな形になった曲だったので、それなりに思い入れはある。

この曲は私が一方的に師として仰いでいて、氏のHPにあった掲示板に通い詰めていたTa-k氏が編曲してくださったMyrcvyzr -resign-というアッパーバージョンがある。今でこそ完全にCGの人でありIIDXの冥のムービー作者で通っているが、当時はどちらかというと音楽活動のほうが有名であり、氏のお宅にお邪魔させて頂いてYAMAHAのMU2000を使ったリッチなバージョンを目の前で作って頂いたのはとても良い経験だった。氏には当時学のなかった自分にSashaやEyeQ Records、LTJ Bukemなど様々なものを教わったり、その後も度々お世話になっていて今でも感謝してもしきれない。

21. RED AGE(short cut ver.) (2004)

恐らくRed Zoneに感化されてこのタイトルになったのだと思う。当時Muzieという音楽投稿コミュニティがあり、そこでたまたま有名な作家のリリースの隙間だったのか一瞬だけダンスミュージックのチャートで1位になったことがあるというどうでもいい自慢話がある。ゲームサークルでも出ていたいい加減なエレキの使い方はここから始まっていた。

Short cut ver.という副題は、元々もう少し長いバージョンがあったけど収集つかなくて投げ出した名残のはず。HDDも探したがそちらはもう残っていないようだった。

22. Chronicle (2004)

全然記憶になかったけど聞いていたら何となく-45氏の「哀憐の人形」の影響だろうなと思う。

24. Abyssal Heart -refline- (2004)

ゆったり目のハウス、といっていいのかわからないがラウンジっぽいもの。元々ゲームサークル用の曲で書いてあったものを編曲してロングバージョン化したもの。9分弱もあるの自分でも驚いた。本当はこの頃傾倒していたトランスがやりたくてしょうがなかったが、QY70でイカしたスパソー音が出せるわけもなく、ある意味逃げでQY70の音色でも戦えるジャンルをやっていた節がある。かなり長めのパンフルートのソロパートがあったり、結構曲の構成としては今聞いてもちゃんとしている気がする(自画自賛)。

25. return to innocence (2004)

Czk · return to innocence

タイトルの痛さは置いておいて、少しテクノ色を強くし始めた。このあたりは「Dream Piano」みたいな名前だったピアノ音色が気に入っていてよく使っていた。ベースの移調を我慢して進行を続ける手法を使っているがどこでこんなの覚えてきたのだろう。確実に何かに影響されて出来た曲であろうが、たまたまだろうけどその影響を上手いこと昇華出来ているような気がする。凄いぞ20年前の私。

26. outstare (2004)

これはあれですね。Need For Speed 3 Hot Pursuitの「Monster」と、IIDX 9thの「Wanna Tell That Word」とSavage Gardenの「I want you」ですね。褒めた矢先にこれですよ。

電子音の応酬はリファレンスがわからない。たまたま思いついただけかもしれない。

NFS3はゲーム内でBGMジャンルをテクノとロックで切り替えられるのは結構画期的なアイデアだったと思う。

28. Photon 404:KAMIKAZE respection (2004)

IIDX 4thの「KAMIKAZE」原曲のミニマルテクノ。QY70と戯れていたらちょっと変わった音が出せて、それを聞いてこれKAMIKAZEっぽくない?と思って曲にしたような記憶がある。この頃音ゲーばっかりやってた気がするが、同時に音楽に対して色々なものを拗らせ始めていた時期で、特にジャズというジャンルに関してはDistorteDの「with you…」が出るまでは物凄い偏見を持っていた覚えがある。

29. Last Judgement (2004)

ジャッジメントですの!

IIDX REDの「genocide」に影響を受けすぎているドラムンベースもどき。発表当時は当時オンラインゲーム仲間から呼ばれていたニックネームをもじった変名義を使っていたあたり影響を受けすぎである。もう少し自分というものを持って欲しい。特にゲーム用として作ったものではなかった気はするが、知人の作っていたゲームのBGMとして使われてもいた。エンドコンテンツ用のダンジョンBGMだった気がするけど、後からBGMとして使うにはあまり向いてなかった曲だったと思う。

手元に残っている2004年の曲はこれで最後。


2004年の作品がキリもいいので今回はこの辺で。